水営野遊は釜山廣域市南区水営洞に伝承されている民俗遊びで陰暦のお正月15日に固定され伝来しているがこれは洞祭と直結されているため仮面遊びの祭儀性と社会性及び文化性をも内包していることを意味する。 野遊を準備するために水営洞にあった野遊係りが主になり家々の地神を踏み堅めるがこれは野遊の経費調達が目的であるが村と各家庭の辟邪珍景の信仰的行事の1つでもある。 第1演目 両班 無識である下人の毒舌と辛辣な諷刺で両班の裏面相を暴露し、両班階級の無能と虚勢を嘲弄する。 第2演目 ヨンノ 天から降りてきた半人半獸の怪物であるヨンノが両班99名を食べて昇天すると言って両班を騙まし食べてしまう。 第3演目 令監·老婆 令監, 本妻の老婆と妾の三角関係からの家庭不和を主題にした内容である。 第4演目 獅子舞 獅子と豹が格鬪するが獅子に豹が食べられてしまう無言劇である。水営の地勢がまるで獅子が逃げていく模樣になっているためその獅子神を慰める爲に豹を祭需に致祭する内容になったと言われている。獅子舞も他地方のと同じように元来駆儺のシャ−マン的な色彩を帶びていたが次第に民俗芸能的な遊びに転化したようだ。配役は告祀を捧げ仮面を焼却しながら万事亨通の幸運を願った。しかし1970年以後から仮面を焼却せずに保存会で保管して又使用するようになった。したがって仮面神聖思想と仮面遊びの村共同体的な祭儀性は薄れてきたと言えよう。